コルディエラの棚田群 2023.6.11(日)
登録年:1995年 登録基準:(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ)
フィリピンの首都マニラがあるルソン島北部に位置する棚田群は、少数民族イフガオ族によって作られたもので、標高1,000~2,000mの斜面に広がる。
この棚田を生んだ農耕技術は、2,000年にわたり口承によって受け継がれてきた。
急勾配で耕作地も狭く、大型機械の使用は困難で、ほぼ手作業で行われている。
節を抜いた竹筒で湧水を流す灌漑システムは2,000年前とほぼ変わらない。
世界遺産に登録されているのは、バナウエ、マヨヤオ、キアンガン、ハンドゥアンの4地域。地球温暖化の影響で多雨が多くなったり、また建築や伝統工芸のため森林伐採を行った結果、棚田に土砂が流れ込む土砂崩れが頻発し、2001年には危機遺産にも登録された。しかし、地道な修復や他国の支援で植林も進み、森が戻りつつある。そして、2012年に危機遺産から外れることになった。