ロドス島の中世都市 2023.12.3(日)
登録年:1988年 登録基準:(ⅱ)(ⅳ)(ⅴ)
エーゲ海の南東に位置するロドス島は海上要塞の重要な拠点であった。
古代ギリシャ、ローマ、聖ヨハネ騎士団、オスマン帝国など各時代の強国や軍隊の支配下におかれた歴史を持つ。
世界遺産に登録されているのは、聖ヨハネ騎士団がイスラム勢力に対抗するために築いた全長4kmに及ぶ城壁に守られた要塞都市。城壁には11の門がある。
騎士団は母国語によって7つの軍隊に分かれていて、騎士団通りの両側に各国の館が築かれている。1309年に弱体化したビザンツ帝国からロドス島を奪った聖ヨハネ騎士団は、街を再建、強固な要塞で街を防御。
15世紀には、トルコ20万人の軍隊やエジプトによる侵略を防いだが、1522年、オスマン帝国のスレイマン大帝による攻撃は防ぎきれなかった。10万の軍勢による6ヶ月の全島包囲の末、陥落した。
1523年以降、建物の多くがモスクに転用。街の南部ではヨーロッパのゴシック建築とイスラムのモスク、ハマム(公衆浴場)の混在が確認できる。