ローマ帝国の境界線 2022.2.20
登録年:1987年/2005年、2008年範囲拡大
登録基準:(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ) 文化遺産
イギリス及びドイツ
概要
1987年、グレートブリテン島北部のハドリアヌス帝が築いた防壁「ハドリアヌスの長城」が登録、2005年にドミティアヌス帝が築いたドイツの「リーメス(防壁の意)」、2008年にはアントニアヌス帝が築いた「アントニアヌスの長城」も登録された。
ハドリアヌスの長城はイギリスを横断し東海岸のウォールゼンドと西海岸のボウネスを結ぶ全長約120kmの城壁。2世紀前半に北方民族であるカレドニア人(カレドニア=古代ラテン語でグレートブリテン島の北部の意)の襲撃に備えて築かれた。
ライン川とドナウ川を結ぶ全長約550kmのリーメスは、1世紀末にゲルマン民族の襲撃に備えて築いたもの。
リメスは防壁の意で、古代ローマ時代にどんどん領土を拡大していった歴史がある。そうすると、隣国との境界線は重要で図のように拡大した先々の土地に防壁をつくり、襲撃に備えた。