ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレと小島群

登録年 1997年  登録基準(ⅱ)(ⅳ)(ⅴ)文化遺産

イタリア

概要

イタリア半島北西部、リグリア海の海岸線にあるポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレと小島群は、11世紀以降、小さな集落が集まってできた村落。

ポルトヴェーネレとは、イタリア語で「ヴィーナスの港」の意味。集落は、切り立った崖に吸いつくように築かれていった。12世紀後期、その高台にサン・ロレンツォ聖堂が建造。ポルトヴェーネレは城壁で囲まれ、海岸線に立つ建物も密集して建造されており、建物自体が要塞の役目を果たしていた。この町は北部にあるジェノヴァの砦としての役目があった。

 

ポルトヴェーネレから北西に連なるのがチンクエ・テッレ、イタリア語で「5つの土地」と呼ばれる集落。南からリオ・マッジョーレ、マナローラ、コルニリア、ヴェルナッツァ、モンテロッソ・アル・マーレという5つの村が20kmの距離でほぼ等間隔に並ぶ。11~12世紀に形成。狭い土地が有効に利用され、不便な崖を階段状に切り開き、オリーブ、オレンジ、ブドウなどの畑を開墾。琥珀色のワインは名産。

 

さらに沖合に浮かぶ小島群のうち、パルマリア島ティーノ島、ティネット島の3島が併せて世界遺産に登録されている。

 

広くはリヴィエラと呼ばれた地域のうち、ジェノヴァを挟んだ西側は国際的リゾート地帯。一方、東側に当たるこの地は未開発のまま。

リヴィエラはイタリア語でRiviera、海岸を意味する一般名詞。

 

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地図のようにジェノヴァの西側は南仏と呼ばれる地帯で、モナコ、ニース、カンヌなど場所はよくわからないけど、なんとなくイメージができる場所である。モナコはF1、カンヌは国際映画祭など、多くの人が行ってみたい場所だと思う。

 

テレビ 世界遺産

2022年1月16日(日)に放送されました。


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世界遺産検定

世界遺産は本当に学べば学ぶほど、奥が深いです。今、日本では京都などで借金が多く財政難になっているというニュースも耳にします。京都では景観を守るために京都の中心地には大きな建物が建てられないという条例もあります。京都には世界遺産も数多くあり、景観が損なわれることで、世界遺産から外れるということも考えられます。実際にイギリスのリバプールでは新たな建物で景観が損なわれることから世界遺産から外れることになりました。街自体の景観が世界遺産に登録されると先々そうした問題も発生してきます。前に進むか、保護するか、共存する道を探るのか。正直、どれが正解というのはないと思います。そこに今、住む人々が抱えている問題を解決するために出された結論であれば、素直に応援するべきであると思います。そして、景観が変わってもそこには確かに歴史が存在し、今に受け継がれているのだと思います。

 世界遺産を学ぶことで、地理的な学びもさることながら、その場所の歴史、隣国との関係、さらには宗教や国際的な問題にも意識が向き、これからの時代にも向き合っていくことができるような気がするのです。

 もし、このブログに辿りついた方がいて興味を持たれた方がいたら、まずは毎週日曜18時から放送している世界遺産を見てください。ナレーションは杏さんが担当していて、声も美しく本当に癒されます。そして、世界遺産検定に興味を持たれた方はまずは4級からでもチャレンジしてほしいです。