基礎知識
1.はじめに
「世界遺産とは、地球の品位を守るもの。」
1980年に京都大学名誉教授だった桑原武夫氏が語った言葉である。
地球の長い歴史の中、46億年かけて豊かな自然環境が生まれ、数百万年かけて人類はその自然環境と共に様々な文明や文化を作り上げてきた。
その地球の記憶ともいうべき自然環境や文化財を、私たちが受け継ぎ、次の世代へと残していく営みである。
2.登録基準
顕著な普遍的価値の評価基準として、作業指針の中で10項目からなる登録基準が定められている。この登録基準の中から1つ以上認められなければならない。
(ⅰ)~(ⅵ)が文化遺産、(ⅶ)~(ⅹ)が自然遺産に適用されている。
🔴登録基準
(ⅰ)
人類の創造的資質を示す傑作。
姫路城
画像引用 タビアン
(ⅱ)
建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある期間または世界の文化圏内での重要な価値観の交流を示すもの。
画像引用 TABIPPO
(ⅲ)
現存する、あるいは消滅した文化的伝統または文明の存在に関する独特な証拠を伝えるもの。
富士山
自然遺産な感じがするが、実は文化遺産
画像引用 フォリラン
(ⅳ)
人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合体、もしくは景観の顕著な見本。
百舌鳥・古市古墳群
画像引用 百舌鳥・古市古墳群
(ⅴ)
ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落や土地・海上利用の顕著な見本。または、取り返しのつかない変化の影響により危機にさらされている、人類と環境との交流を示す顕著な見本。
画像引用 SPIRA
(ⅵ)
顕著な普遍的価値を持つ出来事もしくは生きた伝統、または思想、信仰、芸術的・文化的所産と、直接または実質的関連のあるもの。(この基準は、他の基準とあわせて用いられることが望ましい。)
(ⅵ)のみの登録という珍しい負の遺産である。
画像引用 広島広域観光情報ナビ ひろたび
(ⅶ)
ひときわ優れた自然美や美的重要性を持つ、類いまれな自然現象や地域。
屋久島
画像引用 キナリノ
(ⅷ)
生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学的・自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本。
※日本唯一該当なしの基準
(ⅸ)
陸上や淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な、現在進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本。
画像引用 小笠原ボニネンシストラベル
(ⅹ)
絶滅の恐れのある、学術上・保全上顕著な普遍的価値を持つ野生種の生息域を含む、生物多様性の保全のために最も重要かつ代表的な自然生息域。
知床
画像引用 VELTRA
いつかは
世界遺産2級を無事取得し、今度は1級取得に向けテキストも購入したが、コロナウイルスの蔓延により、大都市へ行くことも、密になることへも抵抗がある状況です。
世界遺産を学ぶことが好きなのはもちろん、いつか時間、お金を気にせず世界遺産を巡るのが夢であり、目標です。実際の所、海外はハワイと中国に旅行で行ったことがあるくらい。国内の世界遺産では厳島神社、原爆ドーム、石見銀山、京都の神社(一部)、琉球王国関連遺産の一部、知床といったとこです。
当時はあまり遺産としての価値は分からないまま観光に訪れていたのが正直なところです。
このブログを書くことで、さらに知識を深めるとともに1級、マイスターの取得につながればと思い投稿していきます。